住まいの悪徳商法のトラブル

不動産投資ブームに乗っかる悪徳企業

ここ近年大きな注目を受けている不動産投資ですが、そのブームの裏側で知識の乏しい素人投資家を狙った詐欺的商法が数多く報告されています。
不動産と詐欺というのは非常に縁の深いもので、古くは「原野商法」と言われる二束三文の田舎の荒野をこれから値上がりするといった口約束で高額で買わせるという方法が使用されてきました。

実はこの原野商法には続きがあり、現在も当時引っかかってしまい無駄な土地を所有している人に対して新たな詐欺を仕掛ける事例が多発しています。

その手口としてはまず過去に原野商法で高額で土地を購入させた人に対して、「買い手となる人が見つかった」と連絡をしそこで話を進めるフリをして「販売する前には測量をしなくてはいけない」といった条件を言い出します。

無駄な土地を一刻も早く売り払いたい持ち主は渋々承諾をして販売に必要な測量代などを支払うのですが、払ったところで連絡が途絶え、結局売買はされずにいらない土地が残るというわけです。

不動産に限ったことではありませんが、一度詐欺に引っかかったことがある人は再び狙われやすいということがありますので、もし以前に不動産関連で何か怪しい売買に関わったことがあるなら十分に気をつけた方がよいでしょう。

「今がチャンス」は詐欺の常套句

現在、地価は回復傾向にあり都心部などでは東京オリンピックの影響から急激に価値を高めている土地も見られています。
しかしそうしたオリンピック景気のような一時的なトレンドを元にした情報はあまり過信しすぎるのは危険です。

東京オリンピック関連で不動産詐欺が行われた時期は誘致が決定した直後のことで、そのときから資産家の住宅や高齢者がいる家庭に対して土地の購入を持ちかける電話が多くかけられました。
現在ではすでにそうした方法は下火になりましたが、同様に国内外の政治状況や金融状況を根拠にした商法は未だに続けられています。

ここ近年の詐欺手口で象徴的なのが、一見説得力があるかのような理屈で投資を求めるということがあります。
例えば不動産融資ということでいえば、年金や銀行預金が当てにならない現在では不動産を持っておくことがそれだけで資産となるというような言い方です。

投資用物件はどこでも購入すればそれでただちに儲かるというわけではなく、オーナーとして様々な対策をしていかなければいけません。
そうしたことを差し置いて、購入すればすぐに儲かるというような言い方をすることが特長となります。

詐欺業者にありがちな手口のもう一つが「今しかない」「今日中に契約しなければもう同じ価格では買えない」といった時間を限定させる言い方をするということです。